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2022年2月3日

Plan Aが登れた日 by 山田 利行

カナダ(英語圏?)では、第一候補をプランA、第二候補をプランBなどと表現する。

クライミング特に、私が志向するアルパインクライミングやミックスクライミングは、タイミングがとても重要だ。
天候、気温、降雪量、雪崩、ルートのコンディションなど、多くの環境的な要因がクライミングのリスクに関係してくる。
かといって全くリスクを取らなければ、私が登りたいルートには、取り付くことができない。

今回のパートナーとは以前からずっと、何か印象に残るような、ハードなクライミングをしたいと話していたのだが、
私達が計画する予定日は、決まって前述したような外的要因によって、ことごとく少しワクワクが薄いプランBへと変わっていた。

クライミングの前日、友人から私達が登りたいクライミングリストの中にあった「Scar tissu」というルートが登れるみたいだと、連絡が入った。
それでも雪崩のコンディションはお世辞にもいいとは言えなかったが、前パーティーとの情報交換によって、問題無さそうだと判断することができた。

3時間のスキーアプローチの末、取り付いたルートは私達が求めていた印象に残るクライミングを提供してくれた。

一見、何も無いような強傾斜の壁には、所々ホールドとして使える氷の塊が、壁に張り付いていて、それを丁寧に使いながら登って行く。

ちょうど辺りが真っ暗なった頃、ルートを登り切った私達は、軽くハイタッチをして「We made it!」(登り切ったぞ)と喜びを分かちあった。

写真:@weiweifun99

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