昨年の同時期、紅葉に染まる白馬大雪渓に秋山スキーに出かけた、白馬山案内人組合の松澤幸靖
そのときに感じた TYPHON 50000 ウォーム の使用感とは...
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夏の間、日射や雨風により複雑に溶けた雪渓の斜面は「スプーンカット」というスプーンでアイスを削ったような波型の表面となる。
そこに運ばれたチリや土が模様を浮き彫りにし、不思議な光景を生み出す。まるで巨大芸術。
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夏にTYPHON 50000を着用した時に思ったことは、その着心地の柔らかさから「これが本当にレインウエアーなのか?」ということでした。近年、各メーカーごとに薄さや軽さなどが売りのレインウエアーも確かに増えており、幾つか試してみたものの耐寒性や防水性、耐久性にかける部分もあり、やはり従来のレインウエアーにあるような一種のガサつき感が、信頼度を測るバロメーターのような所もあったので、TYPHONの着心地の良さとは裏腹に少し不安を感じたのも事実。
しかし、ひと夏着用して分かったことは、透湿性、防水性レベルは高いまま、レインウエア特有のツッパリ感が無いため、動きやすく疲れにくい。これならいけるということ。
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2017年10月11日
場所:白馬大雪渓
時間:8時〜13時
気温:約10℃前後
撮影:中田寛也
今回はそのシリーズの秋冬モデルを着用して、新雪が降る前の秋山スキーに出かけた。
アンダーにはドライナミックメッシュにウール混紡シャツを着用した。
TYPHON 50000 ウォームに使用される起毛トリコットは、暖かい空気を留めてくれる。
雪渓での撮影の際は、何度か急いで登っては滑り、そして時折ガスもかかった為、待ち時間が長いこともあったが、ほとんど蒸れを感じることもなく汗の引き具合も自然に感じ、暑さや寒さを感じることはなかった。
動きやすいストレッチパンツはスノーカフも付いており、滑る動きを邪魔せずに、スキーにも充分使用出来た。
ジャケット両胸の大型ポケットは、ツアースキーでのシールの脱着時など、冬用の厚手のグローブを一時的に仕舞うこともできるくらいの大きさで便利。
耐久性という面では、今回雪面に土で汚れ、石も転がったところで一度大きく転倒をしたのだが、ウエアーに傷も入っておらず、目立つ汚れがついていなかった事には少し驚いた。
ガイドや山岳スキーなどで山に入る時、余計な衣類はできるだけ持たずその環境で快適に過ごせるものを常に身につけていたい。
TYPHON 50000 ウォームのシーズンはまだ始まったばかりだが、雪国で暮らす私にとっては組み合わせ次第では春夏モデルよりも長くなると思う。
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プロフィール:
白馬山案内人組合 松澤幸靖
長野県白馬村出身
日本山岳ガイド協会山岳ガイド
FISレース等で活躍後、大学4年より基礎スキーに転向。
12年間ナショナルデモンストレーターとして活動。
現在、白馬と佐久を拠点にスキーの指導、普及活動をする。
佐久スキーガーデンパラダにて2011年よりMAパラダスキースクールを開校
夏場は山岳ガイド及び、山岳救助隊員としても活動。(白馬山案内人組合副組合長・副救助隊長)
【スキー関係実績】
1995年インタースキー日本代表
テレマークスキー世界選手権5大会連続出場
2003年3月テレマーク世界選手権総合16位
2005年テレマーク世界選手権GS15位
2014年4月全日本山岳スキー選手権大会4位
2015年2月山岳スキーレース世界選手権大会出場(スイス)
2015年4月全日本山岳スキー選手権大会3位
2017年山岳スキー世界選手権出場(イタリア)
2017年4月全日本山岳スキー選手権大会3位
2017年4月イタリアにて開催の山岳スキーレースMezzalamaに出場