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2022年6月22日

新緑が鮮やかな釧路湿原へ by KUSACO

こんにちは。KUSACOです。

釧路湿原の植物を堪能するために、温根内木道に行ってきました。
温根内木道は、釧路湿原の西端にあり、釧路湿原の中を散策できる約2kmのバリアフリー木道です。
1周約1時間で、手軽に楽しめるオススメのハイキングコースです。

今回出会った植物たちを、いくつかご紹介いたします。

始めは、ハンノキ林と低層湿原の中を歩きます。
ここで見ておきたいのは、ヒメカイウ。ミズバショウとそっくりですが、サイズが一回り小さいです。
サイズ以外はほんとにそっくりなのですが、ミズバショウと属が異なり、独自のヒメカイウ属に分類されるそう。

ヒメカイウ(Calla palustris)

ミツガシワの群落。最盛期を少し過ぎてしまったみたい。

ミツガシワ(Menyanthes trifoliata)


花冠に生える、白いお髭のような毛が特徴。ピンクに色づく蕾もキュートです。

今回やってきたのは、この植物を観察するため。
氷河期の生き残りと言われ、日本では北海道東部の湿原にのみ生育するハナタネツケバナだ。
5年前に見たきりだったので、元気にしているか気になり・・
前回より多く花を見れて、ほっとしました。

ハナタネツケバナ(Cardamine pratensis)

木道をさらに進むと、ヨシやスゲが多い低層湿原から、ミズゴケを主体とする高層湿原に変わります。
この植生がガラッと変化する瞬間が、いつもわくわくするんですよね~

高層湿原エリアの様子。土壌は貧栄養となり、生えている植物が大きく変わる。

高層湿原とは、低層湿原に生えている植物が枯れて堆積が進んだ結果、周囲よりも盛り上がった湿原を指します。

標高が若干高いため、地下水に含まれる栄養分を利用できず、貧栄養である雨や雪によってのみ涵養されるのです。
このような貧栄養の土壌に適応できる植物のみが生き残る。高層湿原に入ると、自ら虫を捕まえて栄養を摂取する食虫植物のモウセンンゴケが出てくるのは納得だ。

食虫植物のモウセンゴケ(Drosera rotundifolia)こう見えて、白くて可愛い花を咲かせるんですよ。


風に揺れるワタスゲ(Eriophorum vaginatum)


高山帯でもよく見かけるイソツツジ(Ledum palustre subsp. diversipilosum var. nipponicum)

植物探しも楽しいのですが、ぜひバードウォッチングも楽しんでください。
コヨシキリやノビタキ、オオジュリンなどの草原性の鳥のほか、丘陵地の横を歩く道もあるので、森林性の鳥にも出会えますよ。


ピッ、ポッと可愛いさえずりのベニマシコ。大好きな野鳥です。

木道の起点には温根内ビジターセンターがあり、釧路湿原に関するさまざまな情報が分かりやすく展示されています。

さっきのあの花はなんていうのかな?
生えている植物が変わるのはどうしてなのかな?

ただ歩くだけでも楽しくて素晴らしい木道ですが、ほんの少し知識が入ると、見え方や感じ方が変わって、きっと違う楽しみ方ができますよ。
ぜひ、ビジターセンターにもお立ち寄りください。

温根内木道は、釧路空港から車で約20分、釧路中心地から車で約40分。
アクセスも良いので、道東エリアに旅行の際は、ぜひここで釧路湿原の自然を楽しんでみてください。

ハイキングの時は、軽量で収納バツグンなSUIUを愛用しています。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

~KUSACOからのお願い~
植物の写真は、すべて木道から望遠レンズ等を使用して撮影しています。
湿原に足を踏み入れるような行為は、やめましょう。

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