来春の大きな登山に向けて、パートナーとトレーニングに出かけた。
今年のロッキーは気温が高く、アイスのコンディションが例年に比べ良くない。
気温が高いということは、雪崩の危険が高いことも意味する。
加えて、天気も良くないから、必然と行ける場所は限られていた。
初冬に良く訪れるプロテクションバレーは雪崩の危険が低く、ミニアルパインルートが楽しめるエリア。
ローカルクライマーよって、近年も開拓が行われている、現在進行形の場所である。
「登りきれるか分からないけど、とりあえず行ってみよう」
クライマーとして登り切ることも大事だが、それ以上に今のコンディションで最大限やるべき事(山へ行くこと)をする事に意味がある。
パートナーと山で時間を共有することも、大きな山に登るためのトレーニングだ。
予報通り、風雪に叩かれながら、私たちは無事に「Super dark」
(ルートの途中で、ヘッドランプが必要な真っ暗闇の洞窟をすり抜ける、ユニークなルートだった)
というふざけた名前のルートを登り切ることができた。
あたりは既に暗闇。
ヘッドランプの明かりを頼りに、スーパーダークな下山路を急いで駆け下りた。
写真:谷剛士