友人を雌阿寒岳に案内してきました。
雌阿寒岳は、阿寒湖の南西に位置する阿寒山群の主峰で、標高は1499m。
初心者でも比較的チャレンジしやすい、私の大好きな山です。
阿寒湖の周辺は、国道のすぐ横に原生林が広がっています。
雌阿寒岳の山麓はアカエゾマツ、トドマツを中心とした森林が広がり、林床や倒木、岩上にさまざまな種類のコケや地衣類が多く見られる。
山麓でみられるアカエゾマツ林。
コケの他にも多く目に付くのが、きのこたちだ。
雌阿寒岳散策時は、植物にコケにきのこに目が行って、ちーーっとも前に進めません(笑)
さっそく登山開始1分でこの有り様。黄色の鮮やかな粘菌を見つけました。
見つけたきのこたちを、いくつかご紹介します。
カブベニチャ。友人は「アブリマシュマロタケ」と命名した(笑)
ベニテングタケ。世界的に有名なゲーム、マリオに出てくるキノコに似てますね。
ニカワホウキタケ。森に棲む鮮やかなサンゴだ。
ハナオチバタケ(左)とヒメホウキタケ(右)。周辺に見えるハート型の可愛い葉は、コミヤマカタバミ。
友人はすっかりきのこにハマり、下山する頃には「きのこ目」に・・
私よりも、きのこを探すのが上手になっていました。
好きな人やモノって、意識していなくても目に飛び込んできますよね。
この時期、山麓部では華やかな花をつける植物は少ないのですが、もっともっと魅力的な植物たちに出会えます。
ブルーの瞳が美しいギンリョウソウ。別名ユウレイタケ。
出てきたばかりのシャクジョウソウ。ギンリョウソウと同じ菌従属栄養植物だ。
紹介した2種は、「菌従属栄養植物」と呼ばれるグループに属する植物です。
菌従属栄養植物は、葉緑素を持たないため光合成をしません。
その代わりに、光合成によって得られるエネルギー源を菌根菌(他の植物の根と共生する菌)から得ているのだ。
ご紹介した2種はツツジ科ですが、ラン科などの植物にもみられます。
パッと見ると地味な見た目ですが、美しい透明感に心を奪われる。
暗い林床の森を見つけたら、ぜひ探してみてくださいね。
何気なく歩いていると見逃してしまう、小さくて地味で愛らしい花達のオンパレード。
地面に這いつくばって、身動きがとれなくなってしまいます・・。
ミヤマフタバラン。花は小さくて色も地味だが・・
花を正面から見てみると、短い両手を広げた羽のある天使のように見えました♡
アリドオシラン。花の長さは約8mm。
雌阿寒岳頂上付近の景色は絶景で、まるで火星に来たかのような気分になる。
この日は見れませんでしたが、頂上付近で見られる景色はこんな感じです。
火口に見える青沼。後ろは雄阿寒岳(阿寒富士)。2020年8月撮影。
雌阿寒岳の頂上付近。まるで火星に降り立ったかのよう。2020年8月撮影。
火口のなかに青沼、赤沼と呼ばれる水溜りが見え、とくに青沼はエメラルドグリーンで美しい。
それを見せてあげたかった・・!また、リベンジしようね。
残念ながら、頂上付近は終始濃霧・・。
私のオススメのコースは、これです。
距離は少し長いですが、ひとりでも縦走できて楽しいですよ♬
雌阿寒温泉登山口
↓
縦走してオンネトーキャンプ場側へ下山
↓
オンネトーから周辺を歩ける散策路を利用して、雌阿寒温泉登山口へ戻る
オンネトーから雌阿寒温泉に抜ける道も素敵です。